2004年7月7日、項目「タレ」はめでたく「秀逸な記事」に選定されました。
その経緯は、ここにあります。
推薦から2ヶ月弱の間に、「おもしろい」などという軽いノリの評価が3件集まっています。
「おもしろい」ことと秀逸であることは必ずしも同一ではないはずですが、
「おもしろい」ことは秀逸であるための一要素ではあるでしょう。
ところが、その年の内に百楽天氏の盗作疑惑が浮上します。
その後の経緯については、ここで見ることができます。
「タレ」については、初版もしくは実質初版が百楽天氏の執筆ということで、削除されてしまいました。
現在、確認できるのは、百楽天氏が並はずれた執筆活動を展開し、
その少なくない記事に盗作が含まれており、
百楽天氏の関係した記事が削除されたという事実だけです。
百楽天氏事件は2つの問題を提起するものでした。
一つは、「タレ」を「秀逸な記事」に選定してしまった選定のあり方です。
削除するような記事を掲載したこと、さらにそれを「秀逸な記事」に選んだことについて、
私の知る限りウィキペディアは何らその責任を表明していません。
つまり、ウィキペディアとしての反省がないのです。
反省のないところに改善は望めないでしょう。
2004年当時と較べると、現在の選定には、より多くのシビアな目が存在していることは事実です。
しかし、選定の基本的スタイルは同じであり、同じ誤りを繰り返すおそれがあるように思います。
二つめは、著作権の保護をどのように保証していくかという問題です。
百楽天氏はたまたまビッグオーサーだったので、問題が表面化しました。
しかし、小百楽天氏はむしろ多数派なのです。
大げさに言えば、日本語版ウィキペディアは盗作執筆の集合体です。
そもそも、百科事典記事の大部分は執筆者のオリジナルな知見に基づくものではありません。
また、オリジナルな知見を記事として表明できる執筆者は、ごくごくまれです。
そうであるならば、出典・参考文献の明示は不可欠なのですが、
ウィキペディアでは出典・参考文献の明示されない記事が氾濫しています。
2ちゃんねるでは一般的に周知の知見以外の事柄が書き込まれた場合、
しばしばソースを求めるレスが付きます。
一方、堂々と著作権を侵害する記事が氾濫し、
それに対して有効な対策の打てないウィキペディアは、2ちゃんねる以下であり、
より悪質といわれても仕方のない側面を持っているように思われます。
2007年3月23日金曜日
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