2007年3月22日木曜日

秀逸な記事の選び方

日本語版のウィキペディア(Wikipedia)トップページには、「秀逸な記事より」のコラムが掲載されています。
英語版でそれに相当するのは、Today's featured articleです。
英語版のfeatured article も実態は「秀逸な記事」で日本語版と同じなのですが、
featured article には「秀逸な」というニュアンスはほとんどありません。
日本語に普通に訳せば「特集記事」ですし、ニュアンスとしては「見ものの記事」といったところでしょうか。
featured article と控えめな表現を用いているのに、
その選定はかなりシビアに行われています。
ある事柄に関心と識見を有する人たちが、テーマごとに「査読団」を作っていて、
十分な精査が行われています。
だから、featured article は高品質の記事となっています。

一方、日本語版の「秀逸な記事」の選定はどうでしょうか。
日本のルールはこちらです。
基本は、なんと3票です。
3人が「秀逸な記事」にすることに賛成すれば選定されますし、3人が反対すれば選ばれません。
この基本をベースにもう少し細かいルールが決められています。
実際の選定投票では、賛成・反対ともそれなりの意見は出されているのですが、
なんともさびしい実態といわなくてはなりません。
このようにして、選定された記事が必ずしも秀逸でないことはいうまでもありません。

必ずしも秀逸とは限らない記事に、秀逸と銘打ってしまう日本語版。
これでは、日本語版ウキィペディアの信頼性にとって逆効果となるのではないでしょうか。
選定方法を再検討するか、「秀逸な記事」の名称を再検討する必要があると思います。


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